2025年04月01日法話
仏様の舌
総務部長 菅原 道信
「仏様」の特徴の一つとして、「舌が長い」ということが、しばしばお経に説かれております。
「妙法蓮華経如来神力品」には、「お釈迦様の舌は天にまで届く」とあります。
また「仏説阿弥陀経」には、「仏の舌は全ての世界を覆い尽くすぐらい長い」とあります。
インドで暮らす日本人僧侶に伺った話ですが、インドのお坊さんは、これらのお経を読む時に、ちゃんと「舌」を出して唱えるのだそうです。これには驚きました。
とはいえ、私の解釈としては、「長い舌をもってして多くの法を説き、沢山の人々を救済する」との喩えとして、理解するべきではないかと思っています。
舌先三寸、舌禍、二枚舌など、舌がつく言葉には余り良いものがありませんが、「仏様の舌」にあやかり、「正しい言葉を用いての正しい生活」を心掛けていきたいものです。