2024年07月01日法話
施餓鬼会
財務部長
貴船 慈浩
近年は記録的な猛暑が続き、「地球沸騰化」という言葉も叫ばれるほど異常気象が頻発しています。まさに、この暑さは地獄のような暑さと言えるのではないでしょうか。
さて、もうすぐお盆の時期になります。お盆といえば、ご先祖様のご供養とともに、
施餓鬼会という法要が行われます。仏教では、この世には、『天道』『人間道』『阿修羅道』『畜生道』『餓鬼道』『地獄道』の六つの世界があるといわれ、これを六道と呼びます。
施餓鬼会で供養するのは、この六道の中でも特に苦しみが多いとされる「餓鬼道」の存在です。餓鬼道は、常に飢えと渇きに苦しみ、喉が針のように細く、どんなに食べても満たされないという苦しみの世界です。
お盆の施餓鬼会では、この餓鬼道に苦しむものたちに、お供えをして供養をすることで、
彼らの苦しみを少しでも和らげ、成仏を願うものです。
話を人間界に戻しますと、この記録的な猛暑を含めた、世界的な異常気象は、この先、想像も出来ないような、様々な問題を引き起こすのではないかと感じてしまいます。
この施餓鬼会を通して、地球温暖化や貧困・争いなど我々の世界の様々な問題にも、あらためて思いを馳せることも大切なのではないでしょうか。