お知らせ

2023年12月05日宝物殿の展示情報

新しい春を迎える―輪王寺のお正月

ごあいさつ

厳しい寒さが訪れるころ、多くの家庭では、家を飾り付けてお正月の準備をし、お寺や神社に初詣をするなど,1年を無事に過ごせたことを祝福し、新しい年の幸福と健康を祈ります。輪王寺もまた行く年を送り、新しい年を迎え入れるための準備が始まります。

江戸時代,日光山をはじめ比叡山や江戸寛永寺を兼務された皇族出身の輪王寺宮様は,毎年四月・九月・十二月に江戸から日光山にお越しになり行事に臨み、天下泰平の祈りを捧げました。そして現在の輪王寺では除夜の鐘から初詣まで夜を徹して仏事が続き、三仏堂の境内は参詣の人々でにぎわいます。三仏堂では一山僧侶が総出で、国家の安泰と繁栄、人々の息災と福寿増長を祈願します。三仏堂の前では祭壇が設けられ、山伏による採燈護摩供(さいとうごまく)が修法され、厄災を打ち払います。お正月、日光山全体が人々の熱気とお祝いムードに包まれるのです。

今回の展示では、干支の辰などお正月を彩る縁起の良い宝物をご紹介します。年末年始にご家族と過ごす暖かなひとときの一助となれば幸いに存じます。

令和 5年12月 輪王寺宝物殿

 

【主な展示品】☆国宝 ◎重要文化財

東照宮御縁起 巻3久能山の段 1巻  文化11年(1814)
大猷院彩色見取図   1枚  大正11年(1922)
東照大権現牛王札版木 1面 明和9年(1772) 
壽老人・鯉魚瀧之図_狩野常信 3幅 江戸
日光山大富當鬮寶金定 1通 江戸
☆大般涅槃経集解 巻50 1巻 平安
◎鋳銅半肉千手観音像 1面 平安

次回展示予告 2024年1月25日(木)~ 3月26日(火)

徳川将軍の芸術

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