宝物殿 企画展「日光を旅する人びと」

日光山輪王寺宝物殿企画展示

期 間 平成27年2月6日(金)4月8日(水)
開 館 午前8時〜午後5時(11月~3月は午後4時閉館)

 奈良時代,日光山を開いた勝道上人は下野国芳賀郡に生まれました。下野国東部からは日光連山がよく見えます。彼岸のころ,夕日は男体山の東の肩をかすめながら沈んで行くといいます。上人が男体山を神聖の山であると考えたのは当然のことでした。
 勝道上人の事績を美しい漢文でつづったのが弘法大師空海です。唐にわたり,帰朝して高野山を開き,真言宗の開祖となった空海にも,日光を訪れた伝承があります。空海との関わりが言われるのが瀧(たき)尾(のお)です。瀧尾大権現(瀧尾神社)は空海が開いたと伝えられ,広い信仰を集めていました。瀧尾は中世に流行する六(ろく)十(じゆう)六(ろく)部(ぶ)廻(かい)国(こく)納(のう)経(きよう)の下野国の納経所とされ,たいへんに賑わいました。また室町時代に日光を訪れた聖(しよう)護(ご)院(いん)道(どう)興(こう)や連歌師の柴(さい)屋(おく)軒(けん)宗(そう)長(ちよう)の紀行文によって,殷賑を極めた当時の日光の様子を知ることができます。
enku_fudo_001 徳川幕府三代将軍の徳川家光公と天海大僧正の尽力により,徳川家康公が東照大権現として日光に祀られます。それにより,さらに多くの人びとが日光に引きつけられることになりました。朝廷から毎年遣わされることになった日光例(れい)幣(へい)使(し)ばかりでなく,歴代将軍による日光社参や,三度の朝鮮通信使,三度の琉球通信使をはじめとする使節は,それを迎える日光のみならず,通行する街道の人びとにも大きな影響をもたらしました。
 明治になると,美しい景観や冷涼な気候にひかれて,諸外国が競って避暑の別荘を日光に設けるようになりました。やがて日光は世界中に知られる観光地となり,現代に至ります。
 この度の展示では,古代から脈々と続く歴史のなかで,人びとが日光に残した伝承や数多の宝物を通じて,いにしえの日光を振り返りたいと存じます。
 世界遺産に登録された多くの文化財や,山と湖に代表される美しい自然に惹かれ,今も国内外からたくさんのお客様がお出でになります。勝道上人から現代に至るまで,日光は多くの旅人を引きつける場所なのです

田安斉匡とその時代

公益財団法人德川記念財団常設展示
*日光山輪王寺宝物殿は德川記念財団の特別協力館です。

 上洛とは、京都に入ることを意味します。平安時代、平安京を中国の都「洛陽(らくよう)」にちなんで呼ぶことがあり、その一字をとって「洛」と表しました。その後、「洛」は京都を指すようになり、京都に入ることを「上洛」や「入洛」と言うようになりました。戦国時代において、京都は天皇と足利将軍家が在京しており、政治の中心となっていたことから、戦国武将としての地位を確立するために織田信長をはじめとする武将が上洛をしました。
 江戸時代になり、政治の中心が江戸に移りますが、徳川家は上洛を定期的に行います。朝廷から将軍宣下を受けるために上洛し、二条城に宿城しました。将軍の上洛は、大軍を率いて、将軍の武威や権勢を示すための一大デモンストレーションとして、重要な催しでした。しかし、寛永11年(1634)7月の3代将軍・家光が行った上洛を最後に、将軍の上洛は中絶します。その背景の一つには、日光の重要性が高まり、上洛よりも日光社参を積極的に行ったことが挙げられます。上洛が再開するのは、14代将軍・家茂が行った、文久3年(1863)のことです。家茂は、長州出兵(ちょうしゅうしゅっぺい)を行った文久4年と慶応元年(1865)にも上洛をしました。
 本展では、将軍の上洛を示した作品をご紹介します。将軍の武威や権威を示した上洛の姿をご覧いただければ幸いです。

平成26年2月
公益財団法人 德 川 記 念 財 団
〒151-0064 東京都渋谷区上原2-35-5-203
TEL03-5790-1110・2620
德川記念財団ホームページ http://www.tokugawa.ne.jp

久能山東照宮博物館
〒422-8011 静岡市駿河区根古屋390
TEL 054-237-2437
久能山東照宮ホームページ http://www.toshogu.or.jp

開館時間 午前9時〜午後5時
休館日 年中無休
交通機関 東名静岡または清水I.Cより日本平まで約20分/JR静岡駅より
しずてつバス「日本平行き」
駐車場 日本平駐車場200台を利用(無料)
〔日本平〕よりロープウェイにて5分
德川記念財団常設展 「公爵徳川家の女性」
平成27年1月31日(土)~平成27年4月3日(金)

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次回展示予告

平成27年4月10日(金)~6月10日(水)
8時~17時(入場は16時45分まで。)
〔德川記念財団常設展〕徳川家康とその時代
※展示内容・展示期間は、予告なく変更する場合があります。
※11月1日以降は16時閉館。