宝物殿 企画展「山岳信仰の遺宝展Ⅱ」

日光山輪王寺宝物殿企画展示

期 間 平成26年10月10日(金)~12月10日(水)
開 館 午前8時~午後5時(11月1日以降は午後4時閉館)

日光は,勝道上人が開山して以来,約1250年の歴史を重ねてきました。
勝道上人は,天平7年(735)に下野国芳賀郡に生まれました。西の空のはるか遠く,ちょうど太陽が沈むあたりに見える補(ふ)陀(だ)洛(らく)山(さん)(男体山)を極めることを決意した上人は,天平神護2年(766)に野山を拓き大河を渡り千手観音を祀る庵(いおり)を結びました。これが輪王寺の源流にあたる四本龍寺です。この庵を拠り所として修行を重ねた上人は,度重なる失敗にもめげることなく,天応2年(782),ようやく霊峰の頂を極めるに至ります。
上人は日光開山という卓越した業績によって朝廷から上野国講師に任じられました。
平安時代末期には源義朝・頼朝父子の信仰を集め,その後も朝廷や幕府の有力者によって厚く信仰されました。しかし,戦国時代になると,豊臣秀吉に敵対した後北条氏に与したとされ,所領のほとんどを失い著しく衰退します。
この日光を復興したのが徳川家光公と天海大僧正です。
慶安5年(1652),修験者が山で修行する際に使った宿のひとつである大多和宿に,徳川家康公・家光公,そして天海大僧正の姿を描いた板絵が奉納されました。その銘文には,祭祀に使っていた道具を復興するとともに,「三尊」をあがめる旨が記されています。
徳川家康公は江戸幕府を開き,天海大僧正に日光山を任せ,日光山の所領を回復しました。関東の守りとなりたいとの遺言を授かった天海大僧正は,家康公の墓所を日光に置くことに尽力し,東照社(後に東照宮)を築きました。家康公を深く尊崇し,夢に見るたびにその姿を絵師に描かせた家光公は,祖父の廟所を荘厳する事に力を注ぎました。
江戸時代になって,日光はそれまでと全く景観を異にしましたが,勝道上人以来の伝統はしっかりと受け継がれたのです。
今回の展示では日光を復興した立役者である「三尊」の板絵を中心に,徳川家康公の霊夢像,あるいは古代以来の日光の歴史を示す選りすぐりの寺宝を取りそろえました。日光が鮮やかな紅葉に彩られる秋のひととき,1250年の長きにわたる日光の歴史に思いを馳せていただければ幸いです。

 

【主な展示品】

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徳川家康公・家光公・天海大僧正御影額 慶安5年(1652)
東照権現像(霊夢像) 寛永19年 重要文化財
青貝摺経机・経箱 寛永13年
千手観音二十八部衆 江戸時代 初出陳
鋳銅半肉千手観音像 平安時代 重要文化財
伝勝道上人所用 鉄錫杖 奈良時代 重要文化財
伝勝道上人所用 刀子 奈良時代
沙門勝道歴山水螢玄珠碑 江戸時代
金銅蛭巻入峰斧 鎌倉時代 重要文化財
手錫杖 康正元年(1455) 重要美術品
外錫杖 江戸時代
日光山縁起絵巻 巻2 江戸時代
古能面 三番叟 室町時代 栃木県指定文化財
古能面 尉 天正5年(1577) 栃木県指定文化財
馬頭観音像 平安~鎌倉時代
鰐口 深山宿奉納 永正15年(1518)
鰐口 白岩稲荷奉納 元亀3年 (1576)
黒漆楪子 永禄5年(1562)
菊御紋皿 江戸時代

 

狩野派の絵画Ⅱ

公益財団法人德川記念財団常設展示
*日光山輪王寺宝物殿は德川記念財団の特別協力館です。

狩野派とは、室町時代に活躍した狩野正信(1434~1530)を祖とする一大画閥です。室町時代には室町幕府の御用絵師を務め、狩野派の流派様式を創りました。江戸時代においても、血縁を基本として地位や画法を継承し、およそ400年にわたり活躍した一大画閥です。
今回ご紹介するのは、江戸狩野派の基礎を作った狩野三兄弟の作品です。狩野三兄弟とは、狩野永徳の孫・探幽(たんゆう)、尚(なお)信(のぶ)、安信(やすのぶ)のことです。長男の探幽は、慶長17年(1612)に徳川家康・秀忠に拝謁しています。同19年には秀忠の御前で、「海棠の花下の猫」を描き、13歳ながら祖父・永徳に引けを取らない腕前を披露しました。それから間もなく、16歳となった探幽は京より江戸に召され、江戸幕府の御用絵師となりました。江戸城の鍛冶(かじ)橋(ばし)御門の門前に屋敷を拝領したことから「鍛冶橋家」と称され、江戸城や二条城の障壁画(しょうへきが)を手掛けています。次男の尚信は、元和9年(1623)に京都で3代将軍家光に拝謁し、寛永7年(1630)に御用絵師となりました。竹川町に屋敷を拝領されますが、尚信の家系が木挽(こびき)町(ちょう)にも屋敷をしたことから「木挽町家」と称されます。三男の安信は、元和9年(1623)に宗家の貞信が死去すると、その跡を継ぎます。二人の兄同様、幕府の御用絵師となり画業に励む一方で、狩野派の最初期の画論を著し、狩野派の画流を後世に伝えました。
本展示では、狩野三兄弟の作品をご覧いただき、それぞれの画法や特徴を感じていただければ幸いです。

平成26年10月
公益財団法人 德 川 記 念 財 団
〒151-0064 東京都渋谷区上原2-35-5-203
TEL03-5790-1110・2620
德川記念財団ホームページ http://www.tokugawa.ne.jp

久能山東照宮博物館
〒422-8011 静岡市駿河区根古屋390
TEL 054-237-2437
久能山東照宮ホームページ http://www.toshogu.or.jp

開館時間 午前9時〜午後5時
休館日 年中無休
交通機関 東名静岡または清水I.Cより日本平まで約20分/JR静岡駅より
しずてつバス「日本平行き」
駐車場 日本平駐車場200台を利用(無料)
〔日本平〕よりロープウェイにて5分
德川記念財団常設展 「公爵徳川家-家達・家正とその時代-」
平成26年9月27日(土)~平成2611月28日(金)

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次回展示予告

平成26年12月12日(金)~平成27年2月4日(水)
8時~17時(入場は16時45分まで。)
〔德川記念財団常設展〕輪王寺宮ゆかりの宝物
※展示内容・展示期間は、予告なく変更する場合があります。
※11月1日以降は16時閉館。