宝物殿 企画展「日光山の工芸品」

日光山輪王寺宝物殿企画展示

期 間 平成26年6月6日(金)~8月6日(水)
開 館 午前8時~午後5時

 日光山は,開山から数えておよそ1200年以上にわたる長い歴史を歩んできました。
この間,天台宗を中心に、古くからの山岳信仰や神祇信仰,それに徳川将軍家の祖霊信仰が加わるなど、多様な思想を統合するなかで、現在の日光の基礎が形作られました。

 ですから、仏教のおしえを伝える経典,法会や行事に使う仏具,密教の法具など、宗教にまつわる宝物が数多く伝えられています。大猷院(徳川家光公)二十一回忌の折りに、禁裏(御所)から贈られた経典やそれを納める経箱には、当時の技術を極めた,華麗な装飾が施されています。

 大きな法要や祭礼の際には、延年舞や能楽、そして舞楽などさまざまな芸能も盛大に執り行われました。とりわけ、寛永13年(1636)、徳川家康公の二十一回忌に際して、孫の家光公がそろえた舞楽装束一式は、点数にして数百にのぼる厖大なものです。そのつくりも、江戸幕府の隆盛を厳かに飾るにふさわしい、華やかな贅を尽くしています。

 また、宗教にまつわるものばかりでなく、文房具や生活用具など、日光に集まる多くの人びとが使用した道具類も伝えられました。蒔絵や螺鈿(らでん)を贅沢に施した文房具や金属工芸品、あるいは輪王寺宮が生活に使った什器類などがこれにあたります。住ノ江蒔絵手箱

 こうして、長い時代にわたる多様な工芸品が日光に残される事になりました。今回展示した品々から、日光山の長い歴史と、そこに関わった多くの人びとに思いをはせて戴ければ幸いに存じます。

 
【主な展示品】

大猷院二十一回忌 禁裏御贈経 寛文11年(1671)
法衣箱(伝天海所持) 江戸時代
獅子大香炉(板倉重宗奉納) 慶安4年(1651)
舞楽太平楽の兜・飾太刀・肩喰 寛永13年(1636) 重要文化財
竹虎漆絵手箱 享禄3年(1530)
住之江蒔絵硯箱(伝天海所持) 江戸時代
菊御紋皿(十六弁八重表菊文) 江戸時代 初出品

 

德川宗家と近衛家

公益財団法人德川記念財団常設展示
*日光山輪王寺宝物殿は德川記念財団の特別協力館です。

 近衛家は平安時代に成立し、藤原忠通の長男・基実を祖とします。「近衛」の由来は、平安京の近衛大路にある邸宅を「近衛殿」と称したことが由来です。摂政・関白を務める五摂家の筆頭として朝廷で大きな存在でした。一方で近衛家は、博学典礼の家として文化的にも大きく貢献しました。江戸時代初期に活躍した近衛信尹(のぶただ)(1565‐1614)は能書家で、本阿弥(ほんあみ)光悦(こうえつ)・松花堂昭乗(しょうかどうしょうじょう)とともに「寛永の三筆」の一人と称され、近衛流(三藐院(さんみゃくいん)流)という書流を形成しました。また近衛家熙(いえひろ)(1667‐1736)は、書画や茶道に優れ、古今の名筆を張り合わせた「大手鑑」を編纂し、後世に優れた書を伝えました。

 徳川家との関係性を見ると、戦国時代の近衛前(さき)久(ひさ)は家康に徳川姓を斡旋し、天正10年(1582)には家康を頼って遠江国(静岡県)に下向しています。将軍家に好意的であった近衛基熙(もとひろ)(1648‐1722)は、長女熙子を6代将軍徳川家宣に嫁がせました。その後も11代家斉、13代家定、16代家達の御台所・正室は近衛家より輿入れをしています。11代家斉に嫁いだ寔子(ただこ)(広大院)、13代家定に嫁いだ敬子(すみこ)(篤姫・天璋院)は、薩摩藩島津家の娘で、将軍の御台所には宮家もしくは五摂家の姫を迎えるのが慣例であったので、近衛家の養子となってから将軍家へ嫁ぎました。16代家達に嫁いだ泰子(ひろこ)は、千駄ヶ谷の徳川邸で天璋院から訓育を受け、家達を支えました。
 今回の展示では、徳川宗家と五摂家の筆頭で政治・文化に大きな影響をもたらした近衛家の歴史の一端をご紹介します。

平成26年6月
公益財団法人 德 川 記 念 財 団
〒151-0064 東京都渋谷区上原2-35-5-203
TEL03-5790-1110・2620
德川記念財団ホームページ http://www.tokugawa.ne.jp

久能山東照宮博物館
〒422-8011 静岡市駿河区根古屋390
TEL054-237-2437
久能山東照宮ホームページ http://www.toshogu.or.jp

開館時間 午前9時〜午後5時
休館日 年中無休
交通機関 東名静岡または清水I.Cより日本平まで約20分/JR静岡駅より
しずてつバス「日本平行き」
駐車場 日本平駐車場200台を利用(無料)
〔日本平〕よりロープウェイにて5分
德川記念財団常設展 「徳川家伝来の書画」
平成26年5月31日(土)~平成26年7月24日(木)

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次回展示予告

平成26年8月8日(金)~平成26年10月8日(水)
〔德川記念財団常設展〕狩野派の絵画Ⅰ
※展示内容・展示期間は、予告なく変更する場合があります。