宝物殿 企画展「日光山の法会と行事」

日光山輪王寺宝物殿企画展示

期 間 平成26年4月11日(金)~6月4日(水)
開 館 午前8時~午後5時

 いまからおよそ1250年前,勝道上人によって開かれた日光山には,古くからの行事が数多く伝えられています。嘉祥元年(848)には,慈覚大師円仁が日光山に来山し,三仏堂(本堂)とじょう常ぎょう行どう堂・ほっ法け華どう堂を創建したと伝えられます。延暦13年(794)に下野国に生まれた円仁は,比叡山に学び,唐の国に渡って貴重な仏法を日本にもたらした高僧です。円仁は日光山に常行堂などを建てると同時に,修正会(正月の法会)やえん延ねんの年まい舞などの行事をもたらしました。

 毎年5月17日に行なわれる延年舞は,かつては奈良では東大寺・興福寺,京都では比叡山でも舞われましたが,いまでは日光の輪王寺をはじめ岩手県平泉の毛越寺などにわずかに残る,めずらしい行事です。輪王寺では,一山の新住職二人がまい舞しゅう衆を務め,じゅ頌しゅう衆の唱えるしょう声みょう明にあわせて舞います。輪王寺には延年舞の原型を今に伝える貴重な資料がいくつか残されています。

 江戸時代になり,天海大僧正の主導によって,元和3年(1617)に東照大権現が,続いて承応2年(1653)に徳川家光公の霊廟である大猷院が創建されました。天台宗古来の行事や山岳信仰に源泉を持つ行事に加えて,江戸幕府将軍家の家康公・家光公さらに天海大僧正に関わる法会・神事や行事が日光山において執り行われるようになります。

 桜が咲き,木々が芽吹き始めると,季節は春から初夏へと駆け足で進みます。日光がさわやかな青葉に彩られるこの季節には,徳川家康公の忌日(旧暦4月17日)と大猷院祥忌(4月20日)を迎えます。

 この季節に執り行われる重要な法会・行事を味わうことはもちろん,展示資料から,行事の由来や寺院のたどった歴史に思いをはせて頂ければ幸甚に存じます。

德川宗家伝来の書画

公益財団法人德川記念財団常設展示
*日光山輪王寺宝物殿は德川記念財団の特別協力館です。

 嘉永6年(1853)、黒船の来航により、日本は大きな転換期を迎えました。それまではオランダや中国など一部の国のみと交易を行っていましたが、開国したことで欧米諸国との交流が始まり、日本は近代化への道を歩むようになりました。安政2年(1855)、幕府は天体や暦の専門機関であるばんしょわげごようかかり蛮書和解御用掛を独立させ、蕃書調所など名称を変えながらも、洋学所として国際化へ対応するための基盤を作りました。その中で、絵図調方という部局が設けられ、川上冬崖や高橋由一という後に著名となる画家が在籍していました。また、文久2年(1862)のロンドン万国博覧会に初めて日本の美術品が出品され、世界から注目を集めました。

 幕府が消滅し、明治維新による社会の劇的な変化で、日本美術も激動の時代を迎えます。幕府の御用絵師であった狩野派など幕府を支持基盤として活動していた画壇は、衰退していきます。新たに政治を主導した明治政府は、欧化政策・殖産興業を進める中で、遠近法など西洋画法を導入し、明治9年(1876)にはフォンタネージらお雇い外国人を招聘し、工部美術学校を開校し、西洋美術教育を開始しました。徳川家でも川村清雄をヨーロッパ留学させるなど、近代日本美術に大きな影響を与えました。

 西洋画が隆盛する一方で、フェノロサや岡倉天心を中心に日本の伝統美術の優位性を説く運動が活発化し、日本画・西洋画ともに会派が乱立する混乱の時代となりました。明治40年(1907)、政府は混乱した美術界をまとめるために、文部省美術院展覧会(文展)が発足しました。

 今回の展示では、德川宗家に伝来した近代絵画をご紹介します。激動の幕末から明治を生き抜いた画家の作品を通して、近代日本画の一端を感じていただければ幸いです。

平成26年4月
公益財団法人 德 川 記 念 財 団
〒151-0064 東京都渋谷区上原2-35-5-203
TEL03-5790-1110・2620
德川記念財団ホームページ http://www.tokugawa.ne.jp

久能山東照宮博物館
〒422-8011 静岡市駿河区根古屋390
TEL054-237-2437
久能山東照宮ホームページ http://www.toshogu.or.jp

開館時間 午前9時〜午後5時
休館日 年中無休
交通機関 東名静岡または清水I.Cより日本平まで約20分/JR静岡駅より
しずてつバス「日本平行き」
駐車場 日本平駐車場200台を利用(無料)
〔日本平〕よりロープウェイにて5分
德川記念財団常設展 「徳川家康・秀忠とその時代」
平成26年3月27日(木)~平成26年5月30日(木)

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次回休館日

平成26年6月5日(木)
※隣接する逍遙園も休園致します。

次回展示予告

平成26年6月6日(金)~8月6日(水)
〔輪王寺企画展〕日光山輪王寺の工芸品
〔德川記念財団常設展〕德川宗家と近衛家
※展示内容・展示期間は、予告なく変更する場合があります。